Maggot baits

あらすじ・概要

関東邪法街――
かつて「架上市」と呼ばれていた関東地方の一中核都市は、
数年前一夜にして混沌の魔力が渦巻く〈深淵〉と接続、超常現象が跋扈する魔界都市と化した。

正体不明の不死身の『魔女』たちの出現に対し、
政府は当該都市圏を外部から隔離封鎖、遺棄地域として国土上から抹消。

一度はゴーストタウン化した旧架上市だったが、犯罪者や不法滞在の外国人、
娑婆では生きていけなくなった多重債務者などが逃げこんで住みつき、
更にそれらを食い物とするヤクザやイリーガルな商売人、売春婦なども流入。

数年をかけて15万人ほどが非公式に存在する治外法権都市となった「邪法街」で、
ある男と一人の『魔女』が出会った時、物語は幕を開ける。

あらゆる法の及ばない邪悪で危険な都市で、一人の男と『魔女』たちの過酷な運命が動き始める。

エログロの金字塔が作ったエログロ作品

CLOCKUPさんといえば2011年発売の「euphoria」が話題を呼んだ印象を受けますが、そのeuphoriaを世襲したような「ハード」なシチュエーションが多彩に繰り広げられる展開となっています。
そして実用性だけではなく、本作もしっかりとシナリオにも力が入っており「熱い」バトル展開がプレイヤーをMaggot baitsの世界観に惹き込んでくれます。
ジャンルにあるクルーエルノワールを訳せば「残酷な世界」。
その言葉通りに容赦のないハードな演出が繰り広げられます。
ハード系演出が苦手という人には本作の主旨から外れてしまう部分もあるため、両手を広げて「オススメ！」とは言いづらいも、ハード適正さえあればシナリオ・実用性ともに高水準であることは間違いないです。

ハードボイルドな熱いバトル

ハードボイルドな世界観で魅せるMaggot baitsはシナリオにも定評があります。
読ませるシナリオという点では「抜きゲー」の一歩先を行ったような作りとなっているでしょう。
但し、基本のキである部分「抜きシチュ」に対しても十分意識して作られた作品故に「シナリオのみを楽しみたい」という方がいるのであれば「なら、最初からシナリオゲー手に取りなさい」と忠告しておきます。
本作はアクマで「抜きゲー」ですので、実用性を考えて作られたシチュ（とはいってもエログロ多いですが）が随所に散りばめられています。その点を十分に理解してプレイしましょう。
エログロ自体は正直マニアックな層向けであるにも関わらず、当時多くの抜きゲーマーが手に取ったエロゲーです。
抜きゲーというとどうしても「抜ければいいんでしょ？シナリオは二の次！」となりがちですが、クロックアップさんは抜きゲーもエロゲーであることを忘れずに丁寧に仕上げた作品であることが伺えます。
ハードで目を覆いたくなるシチュや無慈悲な演出の中に見える「純愛」を是非楽しんでみてください。

サンプルイメージ＆シチュエーション